発育と発達の違いとは?子どもの成長を表す言葉の意味や使い方を解説!

人の成長を表す言葉に、発育と発達という言葉を聞いたことがあると思います。
では、発育と発達の違いとは一体何なのでしょうか。
今回はそんな発育と発達の違いを説明していきます。

発育と発達の違い

発育の意味

発育とは広辞苑では以下のように説明されています。

そだつこと。発生成育すること。成長。
※成長:育って大きくなること。

つまり、発育とは、形態や重量の増加といった量的な変化を意味する言葉です。
例えば、体重や身長などが増大することなどで、3kg増えたという数字で表せる変化のことです。
また、発育を英語では「growth」が当てはまります。

発達の意味

発達とは広辞苑では以下のように説明されています。

生体が発育して完全な形態に近づく。
進歩してより優れた段階に向かうこと。

 

つまり、発達とは、生物などが低い段階から高い段階へと向かう質的な変化を意味する言葉です。
例えば、脳や心の成熟のことで、言葉が話せるようになったり、はいはいができるようになり歩けるようになったりすることです。
発育と違い、必ずしも数字では表すことができないものを指します。
また、発達を英語では「development」が当てはまります。

スキャモンの発育・発達曲線

発育は体の成長などの数値で(量的に)表すことができるもののことを指し、発達は脳の成熟などの体のある機能が高度化する(質的な)ものであることがわかりました。
では、実際に子どもはどのように発育・発達していくのかについて説明していきます。
ここで紹介したいのは「スキャモンの発育・発達曲線」です。

「スキャモンの発育・発達曲線」は、「一般型」「神経型」「生殖型」「リンパ型」の4つに分けて20歳の時点の発育・発達の状況を100として、年齢に応じてどれぐらいの発育・発達量をもつのかについてモデル化したもので、下の画像のように示されます。

スキャモンの発育・発達曲線

一般型

EIDOS.スキャモンの発育・発達曲線(一般)
「一般型」は、身長や体重、胸囲、筋肉、内臓などの発育に見られる型です。
一般型は、上の図を見ると、0〜6歳ほどの乳幼児期と10〜16歳ほどの思春期に発育・発達の速度が大きくなっています。これはいわゆる「第一次成長期」と「第二次成長期」にあたります。

特に0〜6歳の成長は著しく、新生児の出生時平均体重は、平成27年(2015)で男児が3.04 kgで、女児が2.96 kgです。また、出生時平均身長は男児が49.1 cmで、女児が48.6 cmです。

このような体重・身長の新生児が5歳になると、平均体重は男児が18.9 kgで、女児が18.6 kgになります。また、平均身長は男児が110.4 cmで女児が109.4 cmになります。

新生児から約5年間で、体重は約6倍になり、身長は約2倍になります。このような体重・身長の伸びとスキャモンの発育・発達曲線は一致していそうですね。

神経型

スキャモンの発育・発達曲線(神経)
「神経型」は、脳や脊髄などの発育・発達に見られる型です。
神経型は、上の図を見ると乳幼児期の発育・発達がとても大きく、6歳までに成人の約90%まで発育・発達しています。

神経型ということもあり、神経の発達もこの曲線のようになります。
よく幼児期の運動はとても良いと言われるのはこのことから来ていて、いわゆる運動神経が発達する時期がちょうど幼児期に当たるため、子どもの運動神経を育成するためには、幼児期に運動するようにしようとしているのです。

運動神経などの神経は一度発達するとなかなか衰えません。例えば、自転車の乗り方を習得した子どもが、長期間乗っていなくても特に練習が必要なくても、再度乗ることができます。
これは、一度自転車に乗るための運動神経が発達すると衰えにくいことを示しています。

一方で、乳幼児期に成人の約90%程度の神経が発達するということは、それ以降は残りの約10%程度の神経の発達しか期待できないということです。
乳幼児期に神経を発達させるような教育を行なっていないと将来的に元々のポテンシャルの神経の発達に届かないということが起こってしまいます。
そのため、乳幼児期には、体を動かす活動や、指先をよく使う活動などをたくさん行う必要があります

このような幼児教育と神経及び脳についてわかりやすく書いてくれている本は澤口俊之先生の「幼児教育と脳」です。
こちらの本はとてもおすすめなので興味のある方は一度読んでほしいです。

リンパ型

スキャモンの発育・発達曲線(リンパ)
「リンパ型」はその名の通り、胸腺や扁桃などのリンパ組織の発育・発達に見られる型です。
リンパ型は、12歳ぐらいにピークが来ていて、成人の約2倍近くになり、その後低下していき、成人レベルになるという曲線になっています。

このリンパ組織は主に免疫に関わる組織であり、学童期にリンパ型のピークが来ていることから、学童期に様々な免疫が作られているということになります。

生殖型

スキャモンの発育・発達曲線(生殖)
「生殖型」は、睾丸や卵巣などの生殖器などの発育・発達に見られる型です。
生殖型は、思春期に著しく発育・発達しています。この著しい伸びのことを「第二次性徴」と言われるものです。

まとめ

今回は、発育と発達の違いと子どもがどのようにして発育・発達するのかをモデル化した「スキャモンの発育・発達曲線」について解説してきました。
これらの基本的な概念の違いを理解しておくことで、子どもにとってより良い教育を行うときの基礎的な部分になります。

参考文献

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です